社会保険労務士こそ、一度は「人を雇用する」という恐怖に震えるべきだ。


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人を雇用するということ=その人の人生を背負うこと

社会保険労務士(有資格者)として、日々、企業の皆様に「雇用」のルールを説いている私ですが、今、これまでにない「情けない自分」と向き合っています。

それは、私自身が「雇用主」として最初の一人を迎え入れようと考えながら、いまだに求人票一枚、世に出せていないという事実です。

もちろん、物理的な理由はあります。来年2027年1月に新支店を設立し、自分自身も役員に就任するという明確な節目があるため、今はまだ募集をかけるタイミングではありません。しかし、それ以上に私の指を止めさせているのは、これまで多数の雇用契約書をチェックしてきたプロとしての、ある「重圧」でした。

社労士登録したて、経営者の卵としての「足踏み」

正直に告白します。私は試験に合格した有資格者ではありますが、まだ登録を済ませておらず、胸に社労士のバッジはありません。2027年1月時点では登録を済ませてはいる予定ではいるものの、そんな「登録したて」の自分が、一人の人間の人生を預かる「雇用」という行為に踏み切っていいのか。その迷いが、求人票を作成するペンを重くさせています。

元税金Gメン(徴税吏員)として、私はかつて「滞納された税金や保険料を取り立てる側」にいました。また、社労士として、企業のコストとしての社会保険料を計算する側にいます。

しかし、いざ自分が「支払う側」の土俵を目前にして初めて、これまで見落としていた景色に気づきました。一人の人間を雇うということは、その人の「生活」を預かるということです。毎月決まった日に、たとえ自分の報酬を削ってでも給与を捻り出し、決して安くない社会保険料を納める。その覚悟が、今の自分に100%できているのか、自問自答を繰り返しています。

「アットホーム」という逃げ道を、あえて塞ぐ

支店設立に向けて理想の求人票を頭の中で描くとき、私は自分に一つの禁じ手を課しました。それは「アットホームな職場です」という、中身のない言葉で自分を誤魔化さないことです。

元徴収官としての冷徹な目で自社の経営を見つめ、社労士としての知識で、従業員が「万が一」のときにも守られる制度を構築する。それが、バッジの有無に関わらず、プロを目指す者としての最低限の礼儀だと考えたからです。

  • 待遇のバランス : 特別休暇や賞与、一時金など多すぎず少なすぎずを考えます。
  • 明確な賃金設計 : 1月から役員になる自分自身の報酬と、将来の従業員の給与のバランスを、1円単位でシミュレーションし尽くします。
  • 働き方の自由度 : 私自身が酸素ルームで脳をリフレッシュさせるように、従業員にも「時間で縛る」のではない環境をどう提供できるか考え抜きます。

理想を語れば語るほど、現実の重みがのしかかります。まだ求人を出せるフェーズではないからこそ、この「立ちすくむような準備期間」が、経営者の皆様がかつて通り、そして今も戦っている孤独な場所なのだと痛感しています。

経営者の「孤独」に、ようやく片足を入れた

「人を雇うのは大変ですよね」
これまで私は、何気なくこの言葉を経営者の皆様に掛けてきました。しかし、今の私ならわかります。この言葉は、当事者でない人間が軽々しく口にして良いものではありませんでした。

雇用主になる準備を始めるということは、これまでとは違う種類の「孤独」に片足を突っ込むことです。しかし、この孤独な迷いの先にこそ、一人の力が二人の力になり、会社が社会を変えていく「喜び」があるはずです。私は、その喜びを皆様と同じ目線で、同じように迷いながら語り合える存在でありたい。

1月から役員になり、タイムカードを捨てて「自由」を手にする私だからこそ、いつか新支店で迎える従業員にも「労働の苦役」ではなく「共に創る喜び」を感じてほしいと願っています。

結び:理屈を脱ぎ捨てて、同じ土俵で語り合いたい

私は、理論だけの専門家は卒業します。皆様と同じように、人を雇うことに怯え、支店設立という大きな転機を前に武者震いする一人の「経営者の卵」として、これからの「LIFE ONE」を創っていきます。

人を雇うことに迷っている経営者の皆様。 支店設立を前に、期待と不安で頭を抱えている私の「現在進行形の迷い」を共有させてください。法律という盾を持ちつつ、同じ「雇用主」としての痛みを分かち合えるパートナーとして、私は皆様の隣に立ち続けます。

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