「正社員ではなく、まずはアルバイトやパートから」
初めて人を雇う事業主の方の多くが、こう考えます。
確かに、短時間勤務やシフト制は柔軟に働いてもらえる反面、
「パートだから大丈夫」「アルバイトだから簡単」
という認識のまま進めてしまうと、思わぬ労務トラブルにつながることがあります。
実は、アルバイト・パートであっても、労働法の基本ルールは正社員とほぼ同じです。
この記事では、初めてアルバイト・パートを雇うときに、特に注意しておきたい労務管理のポイントを分かりやすく解説します。
1.「パート・アルバイト」でも労働者であることを理解する
まず大前提として、アルバイトやパートも**労働基準法上の「労働者」**です。
そのため、次のような考え方は誤りになります。
- パートだから残業代は払わなくていい
- アルバイトだから急に辞めさせても問題ない
- 試用期間中だからルールは不要
勤務時間の長短に関係なく、法律は平等に適用されます。
この認識を持つことが、すべてのスタートラインです。
2.シフト・労働時間を曖昧にしない
アルバイト・パートで特にトラブルになりやすいのが、労働時間とシフトです。
よくあるのが、
- 忙しい日は「少し残って」
- 人が足りない日は急な呼び出し
- シフトに入っていない時間の作業
こうした運用が積み重なると、
「それは労働時間です」「残業代を払ってください」
という話になりかねません。
シフト制の場合でも、
- 基本の勤務時間
- 残業の考え方
- シフト変更のルール
は、あらかじめ整理しておくことが重要です。
3.時給だけでなく、賃金のルールを決めておく
「時給○円」と決めただけで安心してしまうケースも多いですが、
賃金については、もう一歩踏み込んで考える必要があります。
最低限、以下は決めておきましょう。
- 残業した場合の割増賃金
- 深夜・休日勤務があるか
- 賃金の締日と支払日
特に注意したいのが、サービス残業の発生です。
「ちょっとだけだから」「アルバイトだから」という扱いは、後々問題になりやすいポイントです。
4.社会保険・雇用保険の加入条件を確認する
アルバイト・パートでも、条件を満たせば保険加入が必要になります。
代表的な基準は次のとおりです。
- 労災保険:原則、全員加入
- 雇用保険:週20時間以上などの要件あり
- 社会保険:勤務時間や日数によって加入対象になる場合あり
「短時間だから関係ない」と思い込まず、
雇う前に加入要否を確認しておくことが安心です。
5.必ず書面で労働条件を伝える
アルバイト・パートでも、労働条件の書面交付は義務です。
特に次の点は、必ず明記しましょう。
- 仕事内容
- 勤務時間・休日
- 賃金
- 契約期間(ある場合)
口頭説明だけでは、認識のズレが起きやすく、
トラブルになった際は事業主側が不利になります。
簡単な内容でも構いませんので、
「書面で残す」ことを習慣にすることが大切です。
まとめ|アルバイト・パートこそ最初が肝心
アルバイト・パートは、気軽に雇える反面、
ルールを決めないまま始めてしまいやすい雇用形態です。
しかし、だからこそ、
- 労働時間
- 賃金
- 保険
- 契約内容
を最初に整理しておくことが、将来のトラブル防止につながります。
「この条件で雇って大丈夫だろうか?」
「パートでも保険は必要?」
そんな疑問があれば、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
👉 初めての雇用に関するご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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