就業規則は「作れば終わり」ではありません。
実務では、どう作り、どう見直し、どう運用するかが重要です。
この記事では、社労士が実際に行っている
就業規則の作成・見直しの流れを、順を追って解説します。
「初めて作る場合」と「すでにある場合」の両方に対応した内容です。
就業規則作成の全体像
就業規則の作成は、大きく分けて次の流れで進みます。
- 現状の整理
- ルール設計
- 就業規則の作成
- 従業員への説明
- 労基署への届出
- 運用・見直し
書類作成だけを見ると簡単そうですが、
実際は「事前の整理」が9割と言っても過言ではありません。
【STEP1】会社の現状を整理する
労務の実態を洗い出す
まず行うのは、現在の運用の確認です。
- 勤務時間・残業の実態
- 休日・休暇の取り方
- 賃金の決め方
- 問題行動が起きたときの対応
ここを曖昧なまま進めると、
実態と合わない就業規則になってしまいます。
【STEP2】会社の方針をルールに落とす
「何を認め、何を認めないか」を決める
就業規則は、会社の価値観を反映するものです。
- 遅刻・欠勤への考え方
- 残業の考え方
- 懲戒の考え方
この段階で決めておかないと、
後からトラブルになりやすくなります。
【STEP3】就業規則を作成する
法律+実務のバランスが重要
就業規則は、
法律を守るだけでは不十分です。
- 法的に問題がないか
- 実際に運用できるか
- 将来の会社規模に耐えられるか
この3点のバランスが重要です。
【STEP4】従業員へ説明する
説明不足はトラブルのもと
就業規則は、
周知して初めて効力を持ちます。
- なぜ作ったのか
- 何が変わるのか
を丁寧に説明することで、
不要な不信感を防げます。
【STEP5】労基署へ届出を行う
10人以上の会社は必須
常時10人以上の労働者を使用する場合、
労基署への届出が必要です。
この際、
- 従業員代表の意見書
を添付する必要があります。
【STEP6】運用と見直し
就業規則は「生きたルール」
次のようなタイミングでは、見直しを検討すべきです。
- 法改正があったとき
- 従業員が増えたとき
- トラブルが発生したとき
放置された就業規則は、
かえって会社を危険にさらすこともあります。
既に就業規則がある場合の注意点
古い内容のままになっていないか
よくあるのが、
- 何年も見直していない
- 作った経緯を誰も知らない
というケースです。
この場合、
現在の運用と合っていない可能性が高いため、
一度専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。
社労士に依頼するメリット
就業規則の作成・見直しを社労士に依頼すると、
- 実態に即した設計ができる
- 法改正への対応が確実
- トラブル予防の視点が入る
というメリットがあります。
特に、
「何をどう決めるべきか分からない」
という段階からの相談が、実は一番効果的です。
①の記事との関係(内部リンク用)
就業規則の基本的な考え方や、
作らないリスクについては、
▶︎ 「就業規則:初めて作る会社のための基本と落とし穴」
で詳しく解説しています。
まず全体像を押さえたい方は、あわせてご覧ください。
まとめ:就業規則は作り方で価値が決まる
就業規則は、
作成プロセスそのものが、会社のルールを整える作業です。
書類を整えることが目的ではありません。
トラブルを防ぎ、会社を安定させるための仕組みとして、
正しい手順で整えていくことが重要です。

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