就業ルールと契約書はいつ整えるべき?後回しが危険な理由

人を雇う段階になると、
「まだ少人数だから就業規則まではいらない」
「契約書は後でまとめて作ればいい」
と考えてしまいがちです。

ですが、労務トラブルの多くは
「ルールがなかった」「決めていなかった」
ことから始まります。

この記事では、初めて人を雇う事業主の方に向けて、

  • 就業ルールと契約書の役割
  • いつ、どこまで整えるべきか
  • 後回しにすると何が起きるのか

を、実務目線で分かりやすく解説します。


目次

就業ルールと契約書は何が違うのか?

まず混同されやすいのが、
**「就業ルール(就業規則)」と「雇用契約書」**の違いです。

簡単に言うと、次のような関係になります。

  • 就業ルール(就業規則)
     会社全体の共通ルール
     (勤務時間、休日、服務規律、懲戒など)
  • 雇用契約書・労働条件通知書
     個々の従業員との約束
     (仕事内容、賃金、勤務時間など)

どちらか一方だけあれば良い、というものではなく、
役割がまったく違う点が重要です。


契約書がないと起きやすいトラブル

契約書を作らず、口約束で雇用してしまうと、
次のような問題が起こりやすくなります。

  • 聞いていた勤務時間と違う
  • 残業代が出ると思っていなかった
  • 契約期間があると思っていた/ないと思っていた

こうしたトラブルは、
「言った・言わない」の水掛け論になりがちです。

書面がなければ、事業主側が不利になるケースがほとんどです。
契約書は自分を守るためのツールでもあります。


就業ルールを後回しにするリスク

一方で、就業ルール(就業規則)を整えないまま人数が増えると、
次のような問題が出てきます。

  • 注意・指導の基準がない
  • ルール違反にどう対応していいか分からない
  • 退職や解雇の場面で揉める

特に注意したいのが、
**「当たり前だと思っていたことが通用しない」**ケースです。

事業主の感覚では常識でも、
従業員にとっては「聞いていない」「知らなかった」
ということは珍しくありません。


就業規則は何人から必要?

法律上、就業規則の作成義務があるのは
常時10人以上の労働者を使用する場合です。

ただし、これは「義務」の話です。

実務上は、

  • 1人目を雇うとき
  • トラブルが起きそうだと感じたとき

この段階で、簡易的でもルールを整理しておくことが非常に有効です。

「10人未満だから不要」
ではなく、
「将来のために早めに整える」
という考え方が安心です。


最低限、最初に決めておきたい就業ルール

すべてを完璧に作る必要はありません。
まずは、次のポイントだけでも明確にしましょう。

  • 勤務時間・休憩・休日
  • 遅刻・欠勤時の連絡方法
  • 副業の可否
  • 服務規律(守ってほしいこと)
  • 退職時のルール

これだけでも、日常のトラブルは大きく減らせます。


テンプレートの流用には注意

ネット上には、就業規則や契約書のテンプレートが多くあります。
参考にすること自体は問題ありませんが、

  • 実態と合っていない
  • 法改正が反映されていない
  • 不利な条文が含まれている

といったリスクもあります。

特に、
「とりあえずコピペしただけ」
という状態は危険です。

自社の実態に合っているかを確認することが重要です。


まとめ|ルールは「問題が起きる前」に整える

就業ルールや契約書は、
トラブルが起きてから整えるものではありません。

  • 人を雇う前
  • もしくは雇った直後

このタイミングで整えておくことで、
事業主も従業員も安心して働ける環境がつくれます。

「まだ早いかな?」と感じる段階こそ、
実は一番効果的なタイミングです。

👉 就業ルールや契約書の整備について不安があれば、早めに専門家へご相談ください。

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